通貨危機の根の深さを考えさせられますね・・
経営破たんした米金融大手リーマン・ブラザーズ・ホールディングス(LEHMQ.PK: 株価, 企業情報, レポート)は18日、ニューヨーク・マンハッタンの連邦破産裁判所に対し、債権者が返済を請求している430億ドル超の債務を無効とすることを求めた。
リーマンの申し立てによると、同社が無効とすべきとした請求の大半は同じ債権者がすでに行った請求によって修正されている、あるいは取って代わられているとみられ、残りの請求についても、同じ債権者がリーマン傘下の同じ会社に対し、同じ債務について行った請求を繰り返した内容だという。
リーマンの破たん処理を担当する法律事務所ウェイル・ゴットシャル・アンド・マンジェスのパートナー、シャイ・ワイスマン氏は、「債務者は同じ請求に対し、二度以上返済することは求められない」と語った。
リーマンによる債務無効の申し立てに関する公聴会は6月29日に予定されている。
ロイター記事引用
財政危機に陥っているギリシャの最新の世論調査によると、同国国民は欧州連合(EU)と国際通貨基金(IMF)による緊急融資の見返りとなる歳出削減計画を受け入れる意向であることが分かった。
有力紙プロトテマが9日公表した世論調査では、「EUとIMFの金融支援を受け入れるべきだ」との回答が54.2%と過半数に達し、「対外的な支援を仰ぐことに反対する」との33.2%を上回った。また、「さらなる犠牲を迫られる」と覚悟している回答は51.4%で、「ストが危機の解決をもたらす」との答えは28%にとどまった。
パパンドレウ首相の対応については、「信頼できる」と評価する者が49.4%で、「信頼できない」の39.9%を上回った。調査は、5〜7日に1000人を対象に電話インタビューの形式で行われた。5日には、歳出削減策への抗議者らが暴徒化し4人の死者を出している。
一方、9日付のトビマ紙(日曜版)が掲載した世論調査によると、「EUとIMFの金融支援の見返りの歳出削減を受け入れる」と「どちらかと言えば受け入れる」とする回答は55.2%で、「容認しない」の44.6%を上回った。また、「抗議ストは続けるべきだ」と主張する回答は53.2%と過半数を超えたが、「抗議ストで政府が歳出削減計画を撤回するとは思わない」と予想する向きが63.5%に達している。この調査は6日に1030人を対象に実施された。
欧州連合(EU)は9日、ギリシャに端を発し世界の金融市場の安定を脅かしている問題で、新たなソブリン危機を防ぐため総額7500億ユーロ(約89兆円)の支援策で合意した。
外交筋によると、資金はユーロ圏の国が危機に陥ったとき、その救済に使われる。この金額には、ユーロ圏諸国による4400億ユーロの融資資金や600億ユーロ規模の緊急安定化基金のほか、国際通貨基金(IMF)からの2500億ユーロが含まれる。
欧州中央銀行(ECB)はこの発表直後に、市場の「深さと流動性を確保するため」ユーロ加盟国の国債や社債を買う用意があることを明らかにした。また、米連邦準備理事会(FRB)は各国中銀との間の米ドル・スワップ協定に基づく潤沢なドル資金供給の再開を発表している。
EUの支援策の報を受け、週明け10日のアジアの各株式市場は上昇して寄りついた。
巨額の救済策は、欧州を覆っている危機の深刻さと、状況が悪化すれば世界経済の脆弱(ぜいじゃく)な回復を妨げかねないとの懸念の高まりを反映している。EU圏諸国は各自、自国の財政を管理すべきだとする従来の考えを放棄し、加盟国が互いの財政問題に責任を持つ時代が到来することになる。
EU加盟全27カ国の財務相は、自ら期限とした週明けのアジア市場取引開始前の合意に向け、ユーロ圏の債務問題に対する懸念の拡大を防ぐのに十分な支援案を打ち出そうと努めた。かつては財政危機をギリシャに封じ込められると自信を持っていた欧州は今、ポルトガル、スペイン、イタリアといったユーロ圏政府の債務問題に対する懸念への対応に取り組まざるを得なくなっている。
IMFのストロスカーン専務理事は「経済政策の策定や監視、要請があれば財政支援を通じて、欧州のIMF加盟国による個別の調整・再建計画をサポートする用意」があると述べた。
EUに一段と大規模な対策を求めていた投資家にとって、安定化基金の設立計画は朗報だが、ECBによる欧州債券市場てこ入れの方が重要なニュースだ。多くの投資家がこの措置を求めるなか、ECBが先週の理事会に同様の計画を発表しなかったことが6日の急落の主因となった。
ニューヨークのBNPパリバの為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲイリー氏は、こうした措置が「非常に明るいニュースだ」と評価した。先週終盤に新興国市場の債券や株式市場で売りを出した投資家が、リスク資産の買い戻しに動く可能性があると述べた。
ユーロ圏政府が拠出を約束した4400億ユーロは、そのまま融資に回されるわけではない。必要に応じて特別に設置された機関がまず資金を借り、問題を抱えた国に融資する。この機関の融資はユーロ加盟国が保証するが、支援を求めている国は除外される。この方法により、他国の債務を肩代わりすることを禁じたEUの条約による規制を回避できる。
各国の負担はギリシャ支援と同様に経済規模に準じて決まるが、各国の議会の承認を要するため拠出が遅れる可能性もある。
EUの600億ユーロの拠出は自然災害など「異例の事態に」備えた欧州連合の予算から支払われるため早めに利用可能になるとみられる。
市場のセンチメント悪化を目の当たりにしたユーロ加盟国の首脳らは、7日遅くに(IMFと合わせて)1100億ユーロのギリシャ救済案を正式承認。その後、サルコジ仏大統領がいう「システミックな危機」に対する「システミックな対応」を打ち出すため9日に財務相会議を開催した。
投資家はギリシャの債務借り換え問題が発覚してから数カ月の欧州当局者による危機対応に失望し、市場では緊張が高まっていた。先週は欧州の銀行が、ギリシャへの投融資をめぐる懸念から資金調達コスト上昇に見舞われた。また、ユーロが昨年3月以来で最低の水準まで下落した。
政府筋によると、スペインとポルトガルは増大する財政赤字の削減を加速するため、追加の歳出削減を決めた(関連記事)。スペインは、財政赤字を昨年の国内総生産(GDP)比11.2%から今年9.3%、11年に6.5%に削減する計画だ。以前は、今年の目標は9.8%削減だった。ポルトガルは昨年の9.4%から今年は8.3%に削減する予定だったが、7.3%とした。
9日の会合は、支援策がユーロ圏16カ国を対象としているのに対し、英国などユーロを採用していないEU加盟国11カ国の一部の承認も必要だったため複雑になった。
会合に出席した英国のダーリング財務相は、同国として債務問題に対応する施策を支持する姿勢を示した上で、「ユーロ安定化基金」の創設については「ユーロ加盟国の問題」でなければならないと述べた。英国は、先週の選挙でどの党も過半数を取れなかったことから第1党となった保守党が連立政権の樹立に努めているが、先行き不透明な状況に置かれている。
9日の合意は、ユーロ圏の小国でも大き過ぎて潰せないことを示すシグナルとなった。またこの危機によって、各国がそれぞれの財政運営に責任を持つというユーロ誕生時の原則がおろそかとなっていることが明らかになった。
欧州中央銀行(ECB)による国債買い入れという異例の政策によって、欧州の経済小国に対する金融圧力は緩和された。だが、ソブリン債のデフォルト(債務不履行)に対する警戒感が、依然として金融市場全体を覆っている。
アイルランドとスペインは今週、国債入札を控えており、その結果は、ECBの緊急支援策がどの程度奏功したかを占う試金石となるだろう。
ポルトガルの借り入れコストが急上昇したことで、ギリシャの債務問題が他の同様の問題を抱えるユーロ圏諸国にまで拡大するとの懸念が強まった。これを受け、ECBは10日、ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、スペイン、イタリアの国債買い入れを開始した。
詳しい公式データはないが、オランダ金融大手INGグループのアナリストによると、ECBによる国債買い入れ額は、10日に推計70億ユーロ(約8000億円)に達し、その後13日までに20億ドルにまで減少している。
14日の金融市場は混乱したものの、ECBが先週緊急支援策を打ち出して以来、資金がひっ迫しているユーロ圏諸国の今後の借り入れをめぐる警戒感は緩和されている。超安全資産とみなされているドイツ連邦債に対するポルトガル国債のプレミアム(上乗せ金利)は14日、約2%ポイントに下落し、投資家の警戒感が後退していることを裏付けている。
イタリアも13日、個人投資家向け国債の発行により50億ユーロを調達するなど、さらなる緊張緩和の兆しが見られる。その前日には、ポルトガルも国債発行による資金調達に成功している。
だがアナリストは、そうした緊張感の緩和は一時的なものにすぎず、個人投資が再び戻るまで、ECBは国債買い入れの継続によって市場を下支えすることを余儀なくされる可能性があると警告する。
そうなれば、長期的には市場に深刻な影響がもたらされるほか、投資家は、ECBの国債買い入れによってインフレの急騰やユーロ安の一段の加速が誘発されることを警戒し、国債購入に慎重になる可能性がある。
実際、ECBによる試験的な国債購入は、市場と政府との危険なチキンレース(度胸試し)をあおることとなり、かえってリスクを高める結果となりかねない。
英資産運用ファンド、リーガル・アンド・ジェネラル・インベストメント・マネジメントのアナリスト、ジョージ・グロツキ氏は「市場では、どんなに資金を供給しても、さらに資金を求めることが習慣化されてしまっている」とし、ECBは単にEU諸国の債務問題を先送りしているにすぎず、その過程で自らの信頼を損ねていると話す。
だが、いずれも重債務国のポルトガルとイタリアでは事情が異なるようだ。ポルトガル国債の利回りは先週初めにかけて一時急騰したものの、12日の10億ユーロの起債では平均落札利回りが4.52%と、市場平均の4.55%をやや下回った。その翌日、EUの重債務国の中で最も健全とみられているイタリアでは、50億ユーロの国債発行を行ったが、供給を上回る旺盛な需要があった。
また、先週はおおむね、ユーロ圏政府の借り入れコストが大幅に低下するとともに、投資家の欧州諸国のデフォルト(債務不履行)に対する警戒感は大幅に緩和された。その結果、欧州各国のソブリン債に対するクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)スプレッドも大幅に低下した。
だが、金融市場のパニックは何とか回避されたものの、投資家は依然として、ギリシャをはじめとするEU重債務国が、債務返済に必要な厳しい財政改革を遂行できない可能性を心配している。特にギリシャの社会不安は、大きな懸念となっている。
アナリストの間では、いずれギリシャなどの債務国は債務返済で再交渉せざるを得なくなり、その場合、特に多額のギリシャ国債を保有する欧州各国の銀行は、大きな損失を被りかねないとの見方が多い。
こうした警戒感の高まりを示す兆候の1つが、重債務国の国債とドイツ連邦債との利回り格差だ。この市場リスクを示す主要指標は、現在はその差が縮まっているものの、わずか1カ月前と比較すると依然高い水準にある。
一方、債務の借り換えが必要な欧州企業は、先週株価が一時上昇したにもかかわらず、おおむね様子見を決め込んでいる。また、銀行間金利も依然上昇基調にあり、金融システムに対する懸念が根強いことを示唆している。
米投資銀行ブラウン・ブラザーズ・ハリマンのアナリストは、欧州の「支援策は、ギリシャにとって時間稼ぎにはなるが、債務を減らす役には立たない。ECBの国債買い入れ策も同じだ。単にリスクを欧州の民間銀行からECBに移転しているだけにすぎない」と述べる。
実際、ECBの驚きの決断を受けて上向きつつあった市場の信頼性は14日、再び逆の動きを見せ始めている。米調査会社CMAデータビジョンによると、ギリシャ国債に対する5年間のCDSコストは、13日の時点では年間52万9000ドルだったのに対して、約61万1000ドルに上昇している。
また、ポルトガルのCDSコストも14日、前日の15万5000ドルから24万7000ドルに急上昇した。両国の国債金利も再び急上昇し、ギリシャ国債10年物の利回りは8%を超えている。
さらに今週は重要な試練が待ち構えている。イタリアの銀行大手ウニクレディトのアナリストによると、オランダやドイツをはじめとするユーロ圏諸国では今週、国債の新規発行により総額240億〜270億ユーロの調達を計画している。ECBは具体的な国債買い入れ策について沈黙を守っているため、ECBが市場の動揺にどのように対応するかが、今後の市場下支えがどの程度になるかを判断する手掛かりになる可能性がある。
アイルラドは、18日に10億〜15億ユーロの国債入札を予定しているが、おおむね順調に進むことが見込まれている。ウニクレディトによると、アイルランドは入札が無難に終了すれば、今年の債務返済所要額の約65%を手当てし、イタリアと並んで比較的健全な財務状態を確保できることになる。
市場にとって最大の山場は、20日に予定されているスペインによる約30億ユーロの国債入札だろう。このほか、フランス、ドイツ、オランダも今週国債の発行を予定している。
ウニクレディトのアナリスト、キアラ・クレモネシ氏は、ECBによる支援策によって借り入れコストの急騰は防げるはずだと述べる。だが、ECBによる国債買い入れが今後いつまで続くかや、個人投資家がギリシャやポルトガルなどへの投資を再開するかどうかについては不明だとしている。
となると、ECBは意図していたよりも長期間、国債市場の最後の買い手となり続ける可能性がある。クレモネシ氏は、ECBは最終的に、イタリアを除くさまざまなユーロ圏諸国の既発国債の約5%〜10%を買い入れることになると予測する。この数字は、金額に換算すると約300億〜600億ユーロになる。
ウォールストリートジャーナル記事引用